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2019年4月15日月曜日

韓国文学『フィフティ・ピープル』チョン・セラン他

映画だけでなく、本(文学、漫画、雑誌)も記録しておかないとすぐに忘れてしまうのですが、こちらもまとめて韓国文学くくりで。最近ずば抜けて面白かったのが『フィフティー・ピープル』チョン・セラン!



私が数年前初めて韓国文学に触れたのはマン・ブッカー国際賞を受賞した『菜食主義者』ハン・ガン!力強い筆致に今まで出会えていないことが悔しいと歯ぎしり。昨年末には『82年生まれ、キム・ジヨン』が異例のベストセラーになった勢いでもっともっとk文学が翻訳されてほしい、そしてもっともっとkindle化も進んでほしい(これ切実)!



『フィフティ・ピープル』チョン・セラン (著), 斎藤 真理子

タイトル通り50人の物語が1章ずつ。「主人公のいない小説を書きたい」というチョン・セランの意図通り、誰も抜きんでた主役ではなく、同時に誰もが主役な50人。みんな関係ないようでいて、どこかですれ違っていたり、それぐらいの関係性。物語を追うとき、いかに主役目線で一人を追っているか身につまされる。誰もが人生の主役なのだ。同時に親子だろうと、夫婦だろうと、親友だろうと同じに見えるものは何もない。462頁と分厚いのですが一気読みしちゃいます。そしてこればかりは「あれ、この人と、あの人はつながっているんだっけ?」と頁をたぐりたくなるので紙で読むのがお勧め(ちなみに未kindle化ですが)。韓国人名が覚えづらいので日本版はオリジナルで一人ずつイラストがついているのが親切でわかりやすい。主に舞台となるのが総合病院なので、医療機関の人にも是非読んでほしい。

【内容(「BOOK」データベースより)】
痛くて、おかしくて、悲しくて、愛しい。50人のドラマが、あやとりのように絡まり合う。韓国文学をリードする若手作家による、めくるめく連作短編小説集。

『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ (著), 斎藤 真理子 (翻訳)


こちらは読後にブログ書いています。

【内容(「BOOK」データベースより)】
ある日突然、自分の母親や友人の人格が憑依したかのようなキム・ジヨン。誕生から学生時代、受験、就職、結婚、育児…彼女の人生を克明に振り返る中で、女性の人生に立ちはだかるものが浮かびあがる。女性が人生で出会う困難、差別を描き、絶大な共感から社会現象を巻き起こした話題作!韓国で100万部突破!異例の大ベストセラー小説、ついに邦訳刊行。

『菜食主義者』ハン・ガン (著), 川口恵子 (編集), きむ ふな (翻訳)
 

【内容紹介】
ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)―3人の目を通して語られる連作小説集


『野草の手紙 草たちと虫と、わたし 小さな命の対話から』ファン・デグォン (著), 清水 由希子 (翻訳)



マドレラウンジにてマコせんせいが紹介してくださった本。1通ずつじっくり読むのがおもしろい。尿療法の手紙とか何度も読んでしまったw。

【内容紹介】
わずかな野草とそこに生きる虫たちの目線に自らが降りたとき、ファン・デグォンの内面に深くやさしく変容が起きた。誰も目に留めることのない小さないのちの世界は、人間が築き上げてきた文明がいかに自分たちだけに偏ったものなのかを投げかける。覚えのない重罪に問われた身でありながらも、無機質な刑務所内での暮らしを軽やかなユーモアにのせて、小さな生きものたちの在りようから見出した、静かなる気づきの日々を妹にしたためた珠玉の一冊。

『私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない』イ・ミンギョン (著), すんみ (翻訳), 小山内園子 (翻訳)


タイトルのフェミニストという言葉によって手に取るのを躊躇している人がいたら勿体ない。…けれど、同時にそういう人たちを遠ざけておくのもありか!?(にやり( ̄ー ̄)ニヤリ)フェミニストに限らず、差別、ハラスメント…に対峙する対話集。すごくシンプルなことなんだけれど、「それな!」思わず膝打ちました。

【内容紹介】
あなたには、自分を守る義務がある。自分を守ることは、口をひらき、声を上げることからはじまる-
ソウル・江南駅女性刺殺事件をきっかけに、女性たちが立ち上がった。今盛り上がる韓国フェミニズムムーブメント。

出版社からのコメント
本書は差別問題を語る時、女性にこれ以上の苦痛や我慢を強いることを防ぐべく企画された日常会話のマニュアル書です。
女性嫌悪、セクシスト(性差別者)にどう立ち向かえばいいのか、実践的なヒントが満載のあたらしい感覚のフェミニズム書です。




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【4月コース】3,10,17,24(水)10:00-12:00 単発受講受付中(2018/09/26以降)
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【6月コース】5,12,19,26(水)10:00-12:00 受付中(2018/11/30以降)
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【4月コース】5,12,19,26日(金)10:00-12:00 定員になりました(2018/9/28以降)
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