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2014年9月23日火曜日

愛する人を「虐待の加害者」にしないで~産褥期のケア~

こちらも2年前の記事ですが、新ブログにも移行しています。

産後のケアと一口に言っても色んなケアがあります。
母乳マッサージだって、整体や産褥入院というサービス、産後ドゥーラも!
NPO法人マドレボニータのメイン事業は、
産褥期の養生が明けた後の「産後のリハビリ」=「産後のボディケア&フィットネス教室」です。
なぜなら、産後のダメージを養生した後、そのままでいると
体力、筋力が落ちていってしまうのですヽ(;´Д`)ノ(体力・筋力は温存できません)

同時に事業とは別に文化として普及していきたいのが「産褥ヘルプ」です。
産褥期の養生について口酸っぱく言うと、反論されることが多いのです。

「養生が大事とは言われるけれど、私全然平気だったわ!」
「上にお姉ちゃん、お兄ちゃんがいるから幼稚園のお弁当づくりと送迎やったわ」
「お姑さんに動けって言われてたから、退院したその日から新生児の沐浴やってたわ」


・・・そういう武勇伝(スミマセン!)にしたがります。
けれど、待って下さい。

 


こちら産後の体です。「産褥記3」には細かく症例も記しています。
本当は股の間に悪露の絵も描いていたのですが、エゲツないので消しましたw。
大丈夫だった方、痛くなかった方もいらっしゃるかもしれません。
でも出産した人は誰でももれなく、子宮の内壁から胎盤が剥がれ落ちているのです。
外からは見えないのですが。内臓に傷を負った状態です。


その内臓の傷を治す特効薬も手術もありません。
だから、「養生」しか回復方法がないのです。
×妊娠・出産は病気ではないから甘えるな

○産後は病気ではないから、回復のための特効薬も手術方法も
ない。養生することでしか回復する手段がない。

養生というと色んなとらえ方があります。
NGイラストのようにおうちでダラリと過ごすのも養生と思う人もいるかもしれません。




けれど、「産褥期の養生」は骨盤、子宮に負担をかけないように横たわらなくてはならないのです。
「床上げ21日間」というのはそういう意味があります。

それでも「産褥期の養生」は個人の責任に任されています。
たとえば、実家のお手伝いがあればラッキー。
核家族化が進んでいるから、実家の手伝いがない人は諦める。。。
本当に個人問題にまかせてよいのでしょうか?
「産褥期の養生」は個人の問題ではなく、社会問題なんです。

それは何か?乳児虐待です。読売新聞の記事より。

2012年度に虐待を受けて死亡した子供は51人
虐待死した51人のうち、0歳児は22人(43%)で、
そのうち半数の11人は生後24時間以内に自宅などで死亡していた。

虐待死での加害者は、実母が38人(75%)で最も多く、
実父が3人(6%)で続いた。(例年実母の割合が60%以上)


虐待の加害者のうちの75%である母親、その半数以上は
産褥婦だったのです。

産褥期に適切な心身のケアを受け、養生をできていれば、虐待数は絶対に減らせます。
誰でも好きで子どもに手をあげているわけではない。
母の性格によるものではない。育児の責任が母にのしかかっているのです。
(出産直後に殺してしまうのは、育児どころか出産も責任全部女性にのしかかっている)
母となる人はもちろん、祖父母世代の方も、男性も、周囲の友人も、ともに考えてください!

我が娘に限って、大丈夫?気だてがいいから大丈夫?
子どもに手を上げてしまうのは、子どもへの責任感からかもしれません。
大事な娘を虐待の加害者にしないでください。大事な孫を被害者にしないでください。

我が妻、パートナーは優しいし、子ども好きだから大丈夫?
1人で育児の責任を背負い込んでいませんか?
夜中まで赤ちゃんと二人っきりになっていませんか?
愛する人(妻)を虐待の加害者にしないでください。
愛する子どもを被害者にしないでください。





出産の高齢化、核家族化にともないむずかしくなっている「里帰り」「実家頼り」。だからこそ、産後ドゥーラ、自治体の産後ヘルパー制度、そして産後ヘルプ。上手に組み合わせてほしいです☆


●講座・イベント・掲載情報●
◇未来を変えるプロジェクト「女性を産後クライシスから救い出す「育児プロジェクト」のマネジメント術」取材いただきました。
◇東洋経済オンライン「産後うつを経験した4児の母の天職」で取材していただきました。
◇病児保育フローレンス「働く親のシアワセ哲学」で取材していただきました。
◇ウートピ“産んだらなんとかなる”はウソ 産後6週間の女性に降りかかる「産褥期」とは取材していただきました。
◆9/27(火)10-11時にじのいろ保育園(府中)ママのボディケア講座
◆北区『産前産後のセルフケア講座』児童館にて開催。北区在住妊婦さん&産後女性が無料でご参加いただけます。2016年度スケジュールでご確認ください。
◆『産褥記』書籍化!発売中です。
 

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●産後のボディケア&フィットネス教室@小竹向原●  ( )内は4回通して同伴可能なお子様のお誕生日
【9月コース】7,14,21,28日(水)10:00-12:00 定員になりました。
【10月コース】5,12,19,26日(水)10:00-12:00 
 受付中
2016/3/30以降
【11月コース】お休みです。
【12月コース】11/30,7,14,21日(水)10:00-12:00 10/5受付開始2016/5/25以降
●産後のボディケア&フィットネス教室@池袋●
【9月コース】8/25,9/1,8,15日(木)10:00-12:00 定員になりました。
【10月コース】6,13,20,27日(木)10:00-12:00  
定員になりました。
【11月コース】10,17,24,12/1日(木)10:00-12:00 受付中2016/5/5以降
【12月コース】お休みです。
●産後のボディケア&フィットネス教室@吉祥寺(金)●
【9月コース】9,16,23,30日(金)10:00-12:00 定員になりました。
【10月コース】7,14,21,28日(金)10:00-12:00 受付中
2016/4/1以降
【11月コース】4,11,18,25日(金)10:00-12:00 受付中2016/4/29以降
【12月コース】お休みです。
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●マドレボニータのにんぷクラス@吉祥寺●  
【9月コース】9,16,23日(金)12:30-14:30 体験参加受付中
【10月コース】7,14,21日(金)12:30-14:30 受付中

【11月コース】4,11,18日(金)12:30-14:30 受付中
【12月コース】2,9,16日(金)10:00-12:00 10/5受付開始(午前開催です。ご留意ください

2014年9月22日月曜日

「産褥期の明け方」急激にではなく、ゆっくりと☆

ちょうど2年前のブログなのですが、新ブログにも徐々に移行していきます☆
「産褥期の明け方」について。

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午前中にさかもと助産所バランスボール教室を終えた後は、
産褥期が明けたばかりのマドレボニータ事務局スタッフもこちゃん宅へ。
車で行くと近いんです~☆


産褥期はいろいろなヘルプがあっても、明けると一気に家事育児とやることが増える。
しかも自分自身も動きたくてしょうがなくなってしまい
ついつい家事育児と抱え込んじゃう。
でも、産褥期「養生」のあと、必要なのは産後「リハビリ」。
家事や育児は「リハビリ」ではないんですよね。


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というわけで、いろいろお手伝いしようと思い鼻息荒く向かったのですが、
2時間私ができたのは…奏くんの抱っこのみ。
ずっしりと重くなった奏くんですが、新生児の頃より要求も確実に成長!
抱っこしていないとふぎゃふぎゃ言います。

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抱っこしている間にもこちゃんは上の子の衣替え!
そしてお風呂掃除に、少しだけPC作業。
赤子方手にできないこと、少しはやってもらえたかな。
私は奏くんを抱っこできて幸せでした☆

産褥期明けは急激にではなく、徐々にゆっくり☆
こういうところも含めて、産後ドゥーラのみなさんと組んで
産後の過ごし方コンサルタントもやりたいなー。










2014年9月9日火曜日

赤ちゃんが父より母になつくのは、母性よりも母乳よりも・・・

四女もあと数日(9/12)で2歳。なんだか貫禄があるなーと思っていたのですが、
そういう星だそうですw!まついなつきさんの鑑定にて。
1〜2年に1度まついさんに鑑定をお願いしているのですが、
今回初めて(!)子どもたちの星回りもみてもらいまして、コレが『産褥記3』
登場人物紹介(目次ページにあります)のまんまで、ビックリします。

IMG_4446.jpg

ちなみに私が星鑑定を好きなのは、経営を戦略的に考えるビジネスマンの裏の顔とかではなく、
単なる乙女心です♡星占いも、まついさんの選ぶ言葉も大好き!

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この1か月程、両親学級を行う予定が数回あるのですが、
今後も父親学級、両親学級ともに力を入れていきたいです☆
女性だけではなく、男性に「産後の現実」「子どものいる生活」を知ってもらいたいからです。

赤ちゃんが生まれるともれなく一番苦戦するのが「寝かしつけ」だと思います。
中々、父の抱っこで寝てくれない。
寝てくれない上に、抱っこさえ拒否られる。

そうするとほとんどの男性が口にするのが

「俺にもおっぱいがあれば!」
「やっぱり、母親にはかなわないなー」


断言します。赤ちゃんが父よりいっそう母になつくのは、
母乳のせいでも、母性のせいでもありません。

ひとえに、ともに過ごす時間が長いから。それだけです。
ともに過ごす内容を見ると
●ご飯を提供してくれる(この人は私を飢えさせない)
●お迎えに来てくれる(この人は私を放置しない)
●お風呂に毎日入れてくれる(この人は私の身を清潔に保ってくれる)
●毎日一緒に寝てくれる(この人は私の身の安全を守ってくれる)


・・・母性とか母乳のせいではないんですよ。
さらには腹を痛めたからでもありません。(赤ちゃんは知ったこっちゃない)

子どもは見たもの、ともに体験したことしかわからない。
だから、一生懸命家族のために働き、稼いでも、小さいうちはわからない。
実際にお買い物している人、実際に食事を出してくれる人に命の安心・安全を覚える。

だから、なんとしてでも子どもと過ごす時間を増やしてほしい。
土日にまとめてではなく、毎日少しずつ時間をとって、一緒にご飯食べてほしい。
過ぎてしまった人も諦めずに、今からでも毎日過ごしてほしいと思う。
イクメンになるのではなく、働き方を変えてほしい。
こんな映画も↓参考になります!!

●映画『隣る人』●

親と一緒に暮らせない子どもたちと隣り合う大人たち。
児童養護施設『光の子どもの家』の8年間を追ったドキュメンタリー。
ここでの生活を見ると、生活をともにすることが血縁以上の絆を作ることがよくわかる。

●映画『物語る私たち』●

こちらも血縁と愛、そしてその人を形成するもの、
語ること・・・深く考えさせられる映画!!