マンスリー観た映画☆2023年6月に映画館で観た映画はすくなめ6本。父の通院付き添いなど1日かかりっきりになっていたこともありで…いや、それ以上に『怪物』に打ちのめされたのが大きい。公開初日に鑑賞して、頭の中を埋め尽くされてしまって…。私にとってはいじめ描写がしんどいとか、自分の中にある怪物性(!)を顧みて…とかではなく、ひたすら2人の幸せと強さを美しい自然に託すような気持ち。すごい抽象的なこと書いちゃったけれど、決してこむずかしい映画ではない。『怪物』はパンフ、ノベライズ、シナリオブックを読んで2回鑑賞、そのほかに観た4作品も全部すごくて!映画充実の6月☆
〇2019年に観た映画ベスト10!
〇2020年に観た映画ベスト10!
〇2021年に観た映画ベスト10!
〇2022年に観た映画ベスト10!
〇2023年1月に観た映画9
〇2023年2月に観た映画9本
〇2023年3月に観た映画8本
〇2023年4月に観た映画10本
〇2023年5月に観た映画10本
〇2023年6月に観た映画6本
怪物
怪物
ウーマン・トーキング 私たちの選択
aftersun アフターサン
テノール! 人生はハーモニー
スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース
\怪物/
是枝監督はすごい境地に達してしまった。湖のある地方都市、小5の息子に異変が。いじめに?しかも担任教師から?シングルマザー、担任教師、息子三者の視点で進む物語…怪物は誰?というところまでは事前あらすじに書かれているので大丈夫だとは思うけれど…それ以上全くネタバレできない!(性的マイノリティーなどを扱った映画に与えられる「クィア・パルム賞」を受賞しているのもちょっとしたヒントになってしまうが)。というわけでどうやって、この作品の素晴らしさを説明できるんだろう!?まずはロケーション。ロケ地は諏訪のようなんだけれど、この湖を囲むロケーションの美しさ、山間ならではの坂道、そして是枝監督ならではの廃墟&水演出!もう一つ本作は是枝監督久しぶり過ぎる脚本採用…しかも坂元裕二!?意外でありながら、こんなすばらし過ぎる2人をかけ合わせたらどうなるの!?と思ったら、予想斜め上の化学反応を起こしている。とどめの坂本龍一!是枝監督独特の子役演出(台本を渡さずに、その場で口伝えで演じさせる)ではなく、あらかじめ台本を渡し、演じてもらったという2人の子役…すばらし過ぎた。第2の柳楽優弥!?いや、超えるか!?帰り道にパンフレットとともにノベライズ(そして父になるのノベライズも担当している佐野晶信頼できる!)も購入したので、読み終えてから改めておかわり鑑賞する。
【映画.comより】
「万引き家族」でカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した是枝裕和監督が、映画「花束みたいな恋をした」やテレビドラマ「大豆田とわ子と三人の元夫」などで人気の脚本家・坂元裕二によるオリジナル脚本で描くヒューマンドラマ。音楽は、「ラストエンペラー」で日本人初のアカデミー作曲賞を受賞し、2023年3月に他界した作曲家・坂本龍一が手がけた。大きな湖のある郊外の町。息子を愛するシングルマザー、生徒思いの学校教師、そして無邪気な子どもたちが平穏な日常を送っている。そんなある日、学校でケンカが起きる。それはよくある子ども同士のケンカのように見えたが、当人たちの主張は食い違い、それが次第に社会やメディアをも巻き込んだ大事へと発展していく。そしてある嵐の朝、子どもたちがこつ然と姿を消してしまう。「怪物」とは何か、登場人物それぞれの視線を通した「怪物」探しの果てに訪れる結末を、是枝裕和×坂元裕二×坂本龍一という日本を代表するクリエイターのコラボレーションで描く。中心となる2人の少年を演じる黒川想矢と柊木陽太のほか、安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、高畑充希、角田晃広、中村獅童、田中裕子ら豪華実力派キャストがそろった。2023年・第76回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され脚本賞を受賞。また、LGBTやクィアを扱った映画を対象に贈られるクィア・パルム賞も受賞している。
\怪物/again
「羅生門」構造と言われるひとつの出来事を三者の視点から描いているため、公開初日に観終えた瞬間から、もう1回観たくなって💦あの視線の先には何が見えたの?なぜ敢えてその行動をとったのか?等々巻き戻したくなる。心鎮めるべくwノベライズを読んで(映画をそのまんまノベライズ…という感じでもうちょっと深掘りしたい)、オリジナルシナリオブックの到着を待ちながら、試写会や受賞後のトークを見て、TBSアトロクの是枝監督への宇多丸師匠の素晴らしすぎるインタビューと誠実な回答を聴いて…(前置き長すぎるけれどw)2回目鑑賞。インティマシーコーディネーターをつけ、小5という心身も大きく変化する時期の機微を描いているからこそ主演の2人はもちろん、スタッフ一同で性教育を受けたとか!インタビューでは「男を好きになるのは僕はわからないけれど」と湊は言っていたけれど、この時期にこの映画に関われた役者が成長していくのは何とも心強い。シナリオ読んだらもう1回観に行くだろうな。そしてロケ地巡りもしたいな~。
\ウーマン・トーキング 私たちの選択/
私の中の映画熱が『怪物』に占領されてしまい、もう何も観なくていいぐらいになっていた1週間を明けて観たのが本作で本当によかった!これみよがしでない驚くしかけがあったり(そのためあらすじは全く読まずに行くのをおススメ。いつもそのまま引用しているあらすじも一部削除してみた)、文字を読めない女性たちが初めて自らの手で創り上げる選挙システムならばこうありなんと見せたり…とにかく上手いサラ・ポーリー監督!すごくシンプルで、ほぼ納屋での話し合い「赦す」「闘う」「去る」3つの選択肢だからこその深め方…絶妙!!彼女たちの選択をリスペクトするし、エンディングも素晴らしい!
【映画.comより】
自給自足で生活するキリスト教一派のとある村で、女たちがたびたびレイプされる。男たちには、それは「悪魔の仕業」「作り話」だと言われ、レイプを否定されてきた。やがて女たちは、それが悪魔の仕業や作り話などではなく、実際に犯罪だったということを知る。男たちが街へと出かけて不在にしている2日間、女たちは自らの未来を懸けた話し合いを行う。原作は、2005年から2009年にかけて南米ボリビアで実際にあった事件をもとに執筆され、2018年に出版されてベストセラーとなったミリアム・トウズの小説。主演は「キャロル」のルーニー・マーラ。クレア・フォイ、ジェシー・バックリー、ベン・ウィショーらが共演し、「ノマドランド」「スリー・ビルボード」のオスカー女優フランシス・マクドーマンドがプロデューサーを務め、出演もしている。第95回アカデミー賞では作品賞と脚色賞にノミネートされ、脚色賞を受賞した。
\aftersun アフターサン/
予告編で気になっていた作品!20年前、トルコのひなびたリゾート(ひなび加減よき)で別居している父と過ごした11歳のひと夏を思い出す。ホームビデオの父娘が永遠に見ていたい仲良さ、いい関係。でありつつ、ほーんの少し差し挟まれる現在によって、常に不穏、何か不安がつきまとう。兄妹に間違われるぐらい年若い父親だからとか、離婚してたまにしか会えないからか、いやスコットランドならではなのか…、2人の関係性が尊い!(うがった見方は承知の上で、あの状況を日本で作るとどうしても家父長制や性的虐待的な匂いが出てしまいそう)現在パートで、わかりやすく「父の年齢になって苦悩を理解しましたよ!アノ時はごめんねー」としない作り…とにかく品がいい!ソフィ役の新人フランキー・コリオの演技はもちろん、アノ年齢だからこそ出せる不安定さも最高。折り目のついたポスターもよき💛
【映画.comより】
11歳の夏休み、思春期のソフィは、離れて暮らす31歳の父親カラムとともにトルコのひなびたリゾート地にやってきた。まぶしい太陽の下、カラムが入手したビデオカメラを互いに向け合い、2人は親密な時間を過ごす。20年後、当時のカラムと同じ年齢になったソフィは、その時に撮影した懐かしい映像を振り返り、大好きだった父との記憶をよみがえらてゆく。テレビドラマ「ノーマル・ピープル」でブレイクしたポール・メスカルが愛情深くも繊細な父親カラムを演じ、第95回アカデミー主演男優賞にノミネート。ソフィ役はオーディションで選ばれた新人フランキー・コリオ。監督・脚本はこれが長編デビューとなる、スコットランド出身の新星シャーロット・ウェルズ。
\テノール! 人生はハーモニー/
パリの移民街団地に兄弟で暮らすアントワーヌはラップバトル(移民地区毎の争い)に出場しながら、兄の違法なファイトマネー(弟思い💛)で会計を学び、スシ屋のデリバリーでバイトしている(フランスでの寿司人気たるや!)。ある日オペラ座に配達したところ、オペラ学生にからかわれ、憤怒。ラップバトルさながらラップにオペラ風を加え揶揄し返すと…オペラ教師マリーに才能を見込まれ…!んなわけ(あるか)!?案件なんですが、オモシロかった~!ラップとオペラという対極に立たされ、アイデンティティを模索するアントワーヌ!貧富格差、移民問題など重いテーマもありつつ…みんなちょっとずついい人で、何より主演のMB14が初めて本物オペラに出会いのめり込んでいき、歌うのが上手い!ビートボックスをやっていうるので拍をしっかり取って呼吸をコントロールできるとか…凄い説得力!音楽教師マリーもかっこかわいい!
【映画.comより】
寿司の配達のためオペラ座ガルニエ宮を訪れたラップ好きのフリーター青年アントワーヌ。ふとしたことからオペラの歌真似をした彼は、偶然その場に居あわせた一流オペラ教師マリーに才能を見込まれてスカウトされる。自分とは住む世界が違うと考えながらもマリーと2人で秘密のレッスンを始めたアントワーヌは、次第にオペラに熱中していくが……。音楽オーディション番組「THE VOICE」で注目されたビートボクサーのMB14が主演を務め、自らオペラ歌唱にも挑戦。「100歳の少年と12通の手紙」のミシェル・ラロックがオペラ教師マリーを演じ、世界的テノール歌手ロベルト・アラーニャが本人役で出演。
\スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース/
前作スパイダーバースの絵の美しさ、ビジュアルの斬新さに度肝を抜かれつつ、情報量の多さについていくのがやっとだったので💦吹き替え一択で鑑賞。絵の情報が多すぎてとても字面は追えない!正解だった~!更なるスピード感&情報量、そしてスパイーダーマンの物質的な量(笑)!あの2種のスパイダーマンはびっくりだったわ~(見たら絶対わかる)!人種、時空を超えるから女性はもちろん、妊婦もバイク乗って活躍するし、そこら辺が大前提になっているので観ていて気持ちいい。それでも親子関係は普遍的に悩むのが人間的であり、スパイダーマン的。運命を切り開く、自分で選ぶマイルスをめちゃ応援しつつ、続編まで覚えていられるかが不安ww!
【映画.comより】
ピーター・パーカーの遺志を継いだ少年マイルス・モラレスを主人公に新たなスパイダーマンの誕生を描き、アカデミー長編アニメーション賞を受賞した2018年製作のアニメーション映画「スパイダーマン スパイダーバース」の続編。マルチバースを自由に移動できるようになった世界。マイルスは久々に姿を現したグウェンに導かれ、あるユニバースを訪れる。そこにはスパイダーマン2099ことミゲル・オハラやピーター・B・パーカーら、さまざまなユニバースから選ばれたスパイダーマンたちが集結していた。愛する人と世界を同時に救うことができないというスパイダーマンの哀しき運命を突きつけられるマイルスだったが、それでも両方を守り抜くことを誓う。しかし運命を変えようとする彼の前に無数のスパイダーマンが立ちはだかり、スパイダーマン同士の戦いが幕を開ける。オリジナル英語版ではシャメイク・ムーアが主人公マイルス、ヘイリー・スタインフェルドがグウェン、オスカー・アイザックがミゲルの声を担当。
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