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2018年1月23日火曜日

【性暴力】13歳、「私」をなくした私 性暴力と生きることのリアルby山本潤

今年は『性暴力』というカテゴリーを立てて、いろいろブログでシェアしていければと思います。なぜに産後セルフケアインストラクターであるところの私が「性暴力」かというと、「性暴力」は決して「性欲」や「性的嗜好」から行われるのではなく、加害者×被害者の関係性(一方的なことが多々あり)によるものだからです。

産後クライシス(産後、特に女性から男性への愛情が激減する現象、またそこからおこる夫婦関係不和)も産後のホルモンバランスの崩れより、関係性や環境の変化に起因するところが大きいと感じています。…というのも、それまで小中高校、大学進学、就職と男女ともに(一応は)机を並べてともに歩めるのが、強制的に同じステージから降りたり、やめたり、中断したりするのは「出産・産後」だからです。どんなにがむしゃらに張り切ったところで(決してオススメしません)出産・産休期間はさまざまな現場なり、ステージを離れます。(だから女性は不利という話でもないですが)

妻が出産した途端、ジェンダーやら、男女格差の話をし出すというのはこうした背景。その関係性を一方的に、暴力で破壊され、魂まで被害を受けるのが「性暴力」です。成人する前だったら、尚更に心に深い傷を負い、その後の関係性の作り方にも影響します。

…というわけで、「性暴力」の本は専門家はもちろん、被害者、当事者の書いた本をたくさん読んできているのですが、読んでいて辛くなってしまい、途中で挫折してしまうことが多いです。そんな中で、山本潤さんの『13歳、「私」をなくした私 性暴力と生きることのリアル』が素晴らしかったです。読むのに辛いこともあるのですが、彼女の場合、サバイブするために性暴力について被害も加害者側の心理も学び、また現在は性暴力被害者支援看護師として、養成にも携わっていることから、辛い体験、その後の反動などの後に必ずそれがどうした心理によるものか、その時にどうすればよいのかが合わせて書かれています。ぜひ、たくさんの方に読んでほしい。




Amazonから目次を引用しますので、気になる箇所だけでも!
13歳から7年間、実の父親から性暴力を受けていた。
中学生だった当時から現在までの苦悩、
消えては現れるトラウマ症状、周りの人たちとの軋轢。
性暴力は一人の女性にどのような影響を残すのか。
約30年にわたる葛藤と再生の記録。

【目次】
●はじめに

●第1章 性暴力、が始まった
・幸せだった子ども時代
・記憶からぶっ飛んだ あの日
・解離――スプリッティング
・愛と侵略のあいだ
・終わりはある日、突然に

●第2章 刻印
・地雷の上に家を建てる
・母の驚愕
・記憶を無意識に沈める
・エラーサイン――退行と脅迫症状
・初めてのカウンセリング体験は大失敗
・被害って認められない
・なぜ逃げられなかった?
・「私」をなくした私

●第3章 アルコールに溺れる
・尿を飲みたい
・麻痺させなければ生きられない
・殺されたい衝動
・死にたい人たちとの出会い

●第4章 セックスが怖い、けど止められない
・私は老処女
・心はいらない
・恐怖を飛び越えたい
・関係のない関係
・崖から翔ぶ誘惑
・父の影
・自分のセクシャリティをつくる
・夫が示してくれたこと

●第5章 母と私の葛藤
・なぜ助けてくれなかったの?
・殺しかねない怒り
・身近な人も被害者
・母の答え
・その後
・心の再開

●第6章 加害者の心
・性的なモノとされた経験
・父も被害者だった
・性暴力は「関係性の病」
・あなたは私に何をした?
・性暴力加害を理解する
・出口の見えないトンネル
・「あなた」はもういらない

●第7章 「私」を取り戻す
・私を返せ
・回復を選択する
・転機
・なぜ被害者が責められるのだろう
・被害の跡を見抜く
・サバイバーとの出会い
・被害者中心主義という考え方
・スピークアウト
・それでも語る理由
・投影
・夫への告白
・つなぎ合わされた心

■性暴力被害者・サバイバーのためのガイド
1私は何をされたの?性暴力を理解する
2私はどうなっちゃったの・性暴力の影響とそのケア
3どうしてハマる?性暴力のトラウマと対処方法
4性的トラウマって何?
5なぜ理解されにくい?身近な人の苦しみと必要な支援
6なぜあんなことをしたの?性暴力加害と向き合う
7どうやったら回復できるの?健全さは自分の中にある

●エピローグ――あなたがやらない限り
・性暴力はどう裁かれる?
・誰も本当のところを知らない
・願い

山本潤さんインタビュー→ 

 
伊藤詩織さんの『Black Box』も圧倒されました。辛すぎる個人的体験を社会問題として提起してくれたジャーナリスト魂に敬意を表するとともに、そんな彼女をここまでの恐怖におとしめた人物とその後の対応が許せません。


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