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2020年4月19日日曜日

3月に観た映画~母になっても映画が観たい~

緊急事態宣言発令後…よりによって日本の映画業界がお正月やお盆以上に動員数が多いからと命名した「ゴールデンウィーク」まで映画館が閉館しているという本当に悲しい事態。#SaveTheCinema 「ミニシアターを救え!」プロジェクトでぜひ応援したり、シェアしてください。おうちで観る時間はたっぷりあるけれど、やはり映画館という空間が恋しい( ノД`)…というわけで映画館で観れない3月の作品たちですが、若尾文子さん(あやや)の出演作品はAmazonPrimeで観られます!特に「パラサイト」好きな方は「しとやかな獣」を是非!


〇2019年に観た映画ベスト10!
〇3月に観た映画18本
娘は戦場で生まれた
レ・ミゼラブル
ジュディ 虹の彼方に
Fukushima 50
彼らは生きていた
ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方
風の電話
パラサイト 半地下の家族
しとやかな獣
ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY
ナイチンゲール
妻は告白する
ミッドサマー ディレクターズカット版
人間の時間
最高殊勲夫人
銀座っ子物語
世界でいちばん貧しい大統領
瘋癲老人日記


\娘は戦場で生まれた/
昨年はISISによる性暴力被害を証言する「ナディアの誓い」や「バハールの涙」女性戦場ジャーナリストを追った「プライベート・ウォー」そして「存在のない子供たち」など戦争、内戦のつづく地の映画(ドキュメンタリー含む)を多く観たけれど、その中でも突出して震えさせる映画。iPhoneで撮影された本物の死体の数々。一方、そんな戦地で爆撃を受けた妊婦から生まれ慣れてしまったサマちゃん。撮影しているワアドはしっかり自身&夫(医師)の活動を見せるために子どもを産んだのに、最後にはこんな世界に産んだことを後悔してしまう。ああ、辛い映画でしたが、そんな中(しかも現代)で生きていて、子ども達は楽しみを見つけて笑っている。本当に子どもは未来への希望…もっと子ども達を大切にする世界にしたい。 

【映画.comより】
内戦の続くシリアでスマホで映像を撮り始めた女学生がやがて母となり、娘のために生きた証を残そうとカメラを回し続ける姿を捉え、カンヌ国際映画祭など各国の映画祭で高い評価を得たドキュメンタリー。ジャーナリストに憧れる学生ワアドは、デモ運動への参加をきっかけにスマホで映像を撮り始める。やがて医師を目指す若者ハムザと出会い、夫婦となった2人の間に、新しい命が誕生する。多くの命が失われる中で生まれた娘に、平和への願いをこめて「空」を意味するサマと名づけたワアド。その願いとは裏腹に内戦は激化し、都市は破壊され、ハムザの病院は街で最後の医療機関となる。明日をも知れぬ身で母となったワアドは、家族や愛する人のために生きた証を映像として残そうと決意する。第92回アカデミー長編ドキュメンタリー賞ノミネート。


\レ・ミゼラブル/
 レミゼと言っても、あのミュージカル映画ではない。けれど同じくああ無情!権力を笠に着て横暴な警察、市長と呼ばれるボスが率いる市場を仕切るアフリカ系移民グループ、イスラム教グループ、移動サーカス団(ジプシー)の権力抗争の中に、ほぼ虐待やネグレクトに近い仕打ちを受けている子ども達。人種のるつぼと言われるフランスだけれど、怒りのるつぼでもある。賛否両論あるようなんだけれど、一件落着…と思わせてからのまさかの展開が超スリリングでとっても考えさせられ、何よりしっかり面白かった!「パラサイト」とアカデミー賞を競ったのわかる。最後にユゴーの警句”友よ…、悪い草も人間もいない、育てるものが悪いだけだ”


【映画.comより】
ビクトル・ユゴーの小説「レ・ミゼラブル」で知られ、現在は犯罪多発地区の一部となっているパリ郊外のモンフェルメイユを舞台に、現代社会が抱えている闇をリアルに描いたドラマ。モンフェルメイユ出身で現在もその地に暮らすラジ・リの初長編監督作品で、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞。第92回アカデミー賞の国際長編映画賞にノミネートもされた。パリ郊外に位置するモンフェルメイユの警察署。地方出身のステファンが犯罪防止班に新しく加わることとなった。知的で自制心のあるステファンは、未成年に対して粗暴な言動をとる気性の荒いクリス、警官である自分の力を信じて疑わないグワダとともにパトロールを開始する。そんな中、ステファンたちは複数のグループが緊張関係にあることを察知するが、イッサという名の少年が引き起こした些細な出来事から、事態は取り返しのつかない大きな騒動へと発展してしまう。


\ジュディ 虹の彼方に/
「母はハリウッドに殺された」ジュディ・ガーランドの娘であるライザ・ミネリの言葉。幼少のころから食事制限、何より稼ぐために薬(覚せい剤)漬けにされ、眠れなくなり更に睡眠剤まで常用。事務所の権力者からは今で言えば完全に児童虐待ととれるマインドコントロールされ…最後の寄る辺が子ども達だったはず。子どもを取り戻したいと執着するほどに、行動は空回りしていくサマをレニー・ゼルウィガーが熱演。容赦ない客とのやり取り、そして現在LGBTのレインボープライドの象徴となる原点でもあるゲイカップルとの(唯一)心温まる交流、エンディングでは涙が止まらなかった。レニーこれからもがんばってほしい! 

【映画.comより】
「オズの魔法使」で知られるハリウッド黄金期のミュージカル女優ジュディ・ガーランドが、47歳の若さで急逝する半年前の1968年冬に行ったロンドン公演の日々を鮮烈に描いた伝記ドラマ。「ブリジット・ジョーンズの日記」シリーズのレニー・ゼルウィガーが、ジュディの奔放で愛すべき女性像と、その圧倒的なカリスマ性で人々を惹きつける姿を見事に演じきり、第92回アカデミー賞をはじめ、ゴールデングローブ賞など数多くの映画賞で主演女優賞を受賞した。1968年。かつてミュージカル映画の大スターとしてハリウッドに君臨したジュディは、度重なる遅刻や無断欠勤によって映画出演のオファーが途絶え、巡業ショーで生計を立てる日々を送っていた。住む家もなく借金も膨らむばかりの彼女は、幼い娘や息子との幸せな生活のため、起死回生をかけてロンドン公演へと旅立つ。共演に「‪マネー・ショート 華麗なる大逆転‬」のフィン・ウィットロック、テレビドラマ「チェルノブイリ」のジェシー・バックリー、「ハリー・ポッター」シリーズのマイケル・ガンボン。「トゥルー・ストーリー」のルパート・グールド監督がメガホンをとった。


\Fukushima 50/
 夫が観たがっていたので2人で。心底、怖かったし、今後も観ることができない人がいると思う。福島第一原発に残り続けた人たち=Fukushima 50を英雄視扱いするだけでなく、同時に再稼働を止める決断も持ちたい。っていうか、こんなことがあって何故に再稼働…作品でも描かれていたけれど司令塔と現場の温度差…怖ろしい。日本にもいい役者がたくさんいるな~。キャスティング素晴らしかった。

【映画.comより】
2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故で、未曾有の事態を防ごうと現場に留まり奮闘し続けた人々の知られざる姿を描いたヒューマンドラマ。2011年3月11日午後2時46分、マグニチュード9.0、最大震度7という日本の観測史上最大となる地震が起こり、太平洋沿岸に押し寄せた巨大津波に飲み込まれた福島第一原発は全電源を喪失する。このままでは原子炉の冷却装置が動かず、炉心溶融(メルトダウン)によって想像を絶する被害がもたらされることは明らかで、それを防ごうと、伊崎利夫をはじめとする現場作業員や所長の吉田昌郎らは奔走するが……。現場の最前線で指揮をとる伊崎に佐藤浩市、吉田所長に渡辺謙という日本映画界を代表する2人の俳優を筆頭に、吉岡秀隆、‪安田成美‬ら豪華俳優陣が結集。「沈まぬ太陽」「空母いぶき」などの大作を手がけてきた若松節朗監督がメガホンをとった。


\彼らは生きていた/
 どんな戦争映画よりもリアル…そりゃそうなんだけれど、目をそむけたくなるのと同時に、一瞬も実は目を逸らしてはいけないような気&映画館のシートに安穏と座っているのが申し訳なくなり、途中から背もたれから背を離して身を乗り出していた。隣にいた兵士が親友に、忠誠心より興奮、銃殺した敵兵が同じぐらいの年齢(18,19歳)で、倒れたところで水を飲ませた。(敵の捕虜としてとらえた)ドイツ兵は1人ずつはいいヤツだった。何よりしんどかったのは帰還してからの現実。英雄扱いどころか、就職できない不安(帰還兵お断り求職)。戦地の話を誰も聞きたがらない…彼らのPTSDたるや。毒ガス、機関銃、戦車などテクノロジーが初めて導入された第一次世界大戦は戦争の悪化&激化を加速させた。今こそテクノロジーを幸せのために舵切り替えねば。

【映画.comより】
「‪ロード・オブ・ザ・リング‬」のピーター・ジャクソン監督が、第1次世界大戦の記録映像を再構築して製作したドキュメンタリー。第1次世界大戦の終戦から100年を迎えた2018年に、イギリスで行われた芸術プログラム「14-18NOW」と帝国戦争博物館の共同制作により、帝国戦争博物館に保存されていた記録映像を再構築して1本のドキュメンタリー映画として完成。2200時間以上あるモノクロ、無音、経年劣化が激しく不鮮明だった100年前の記録映像にを修復・着色するなどし、BBCが保有していた退役軍人たちのインタビューなどから、音声や効果音も追加した。過酷な戦場風景のほか、食事や休息などを取る日常の兵士たちの姿も写し出し、死と隣り合わせの戦場の中で生きた人々の人間性を浮かび上がらせていく。


\ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方/
 自然の偉大さと同時に厳しさも突き刺さるため…「人生フルーツ」のようなほっこり系&規模の気分で観に行くのは危険。怖ろしいけれど、美しい。まさに自然は循環していて「完璧」。カメラマンもしている夫ジョンが野生動物を撮影していた経験があるからか、動物の生態が時に残酷だけれど、美しく愛おしい。特に豚と鶏の交流なんて!自然の理に適うような農場が、何よりも美しい。大画面で観れてよかった~。

【映画.comより】
自然を愛する夫婦が究極のオーガニック農場を作り上げるまでの8年間を追ったドキュメンタリー。ジョンとモリーの夫婦は、愛犬トッドの鳴き声が原因でロサンゼルスのアパートを追い出されてしまう。料理家である妻のモリーは、本当に体によい食べ物を育てるため、夫婦で愛犬トッドを連れて郊外の荒れ果てた農地へと移住する。都会から郊外へと生活環境がガラリと変わった2人は、自然の厳しさに直面しながらも、命の誕生と終わりを身をもって学び、動物や植物たちとともに美しいオーガニック農場を作るために奮闘の日々を送る。映画製作者、テレビ番組の監督として25年の経歴を持つジョン・チェスターが、自身と妻、そして愛犬の姿をカメラに収めた。


\風の電話/
 間に合った!各所でおススメレビューを読んでいたものの、上映が終了している映画館が多くて。「おいしい家族」で気になっていたモトーラ世理奈ちゃんすばらしい。冒頭の叔母との朝食シーン。一生懸命話しかけるけれど、ほぼ無反応なハルに、1人ツッコミをしている叔母広子さん(37セカンズの素晴らしい姐御娼婦渡辺真起子さんキタ――(゚∀゚)――!!)。でもやり取りに絶大な信頼関係がある。登校時のお約束なのであろう玄関でのハグを求める「広子さーん!」のハルの声。もう完璧で、この映画絶対すごいと思った(超冒頭)。孤独ををひきずり、さらに思春期も重なってほぼ口をきかないむずかしい年頃をモトーラさん完璧に演じてたな~。原発事故で一旦離れた故郷に戻ってきた西田敏行翁もすばらしかった!西島秀俊の原発で働いていた側の苦悩とその後も…(FUKUSHIMA50と合わせて観るのも)。見逃した映画を粋に再上映してくれるUplinkさんありがたい!

【映画.comより】
「ライオンは今夜死ぬ」の諏訪敦彦監督が、震災で家族を失った少女の再生の旅を描いた人間ドラマ。今は亡き大切な人と思いを繋ぐ電話として、岩手県大槌町に実在する「風の電話」をモチーフに映画化した。8年前の東日本大震災で家族を失い、広島の叔母のもとで暮らす17歳の少女ハル。ある日、叔母が突然倒れ、自分の周りの人が誰もいなくなってしまう不安にかられた彼女は、震災以来一度も帰っていなかった故郷・大槌町へ向かう。豪雨被害にあった広島で年老いた母と暮らす公平や、かつての福島の景色に思いを馳せる今田ら様々な人たちとの交流を通し、ハルは次第に光を取り戻していく。道中で出会った福島の元原発作業員・森尾とともに旅を続けるハルは、「もう一度、話したい」という強い思いに導かれ、故郷にある「風の電話」にたどり着く。主人公ハルを「少女邂逅」のモトーラ世理奈、森尾を西島秀俊が演じる。第70回ベルリン国際映画祭ジェネレーション14プラス部門に出品され、スペシャル・メンション(国際審査員特別賞)を贈られた。


\パラサイト 半地下の家族/
 3回目の鑑賞。やはりどこからどこまでも好きが詰まっていて、ロングランがありがたい。今回は細かいところ注目しようと思い、実際注目もしたけれど、やっぱりストーリーからして超絶面白い。前半のキム(ソン・ガンホ)家族が全員寄生できたところでの大豪邸飲み会…打ち上げるよねw絶対!けれど一家の長たるソン・ガンホは自分が職を奪った若い運転手の次の就職先を心配して、娘にたしなめられる…からのドリフ展開かーらーのホラー展開がもう最高(ココまでならネタバレにならず)。特にあの美しい大豪邸のリビング窓からフレーム全体を使って室内を映すシーンと地下貯蔵庫入り口の美しいけれど暗い全体像を映すシーンの対比がとても好き。ポン・ジュノ監督が同時代に生きてくれて(しかも2歳上なだけなんて!)ありがたい。

【映画.comより】
「殺人の追憶」「グエムル 漢江の怪物」「スノーピアサー」の監督ポン・ジュノと主演ソン・ガンホが4度目のタッグを組み、2019年・第72回カンヌ国際映画祭で韓国映画初となるパルムドールを受賞した作品。第92回アカデミー賞でも外国語映画として史上初となる作品賞を受賞したほか、監督賞、脚本、国際長編映画賞(旧外国語映画賞)の4部門に輝くなど世界的に注目を集めた。キム一家は家族全員が失業中で、その日暮らしの貧しい生活を送っていた。そんなある日、長男ギウがIT企業のCEOであるパク氏の豪邸へ家庭教師の面接を受けに行くことに。そして妹ギジョンも、兄に続いて豪邸に足を踏み入れる。正反対の2つの家族の出会いは、想像を超える悲喜劇へと猛スピードで加速していく……。共演に「最後まで行く」のイ・ソンギュン、「後宮0.0の秘密」のチョ・ヨジョン、「新感染 ファイナル・エクスプレス」のチェ・ウシク。


\しとやかな獣/
 「パラサイト」との共通性を挙げられている本作を若尾文子映画祭にて団地の一室で詐欺・借金にて優雅に暮らす(昼間っからビール、キャビア…そして当時貴重なテレビや冷蔵庫)家族。団地の一室(2DK)と目の前の階段のみの密室劇に次々関係者が現れる。若尾文子演じる幸枝はコノ家族ではないんだけれど、結局のところ一番牛耳っているシングルマザー。もう、これは若尾文子にしか演じられない説得力!やはり本作でも階段が社会階層の重要なモチーフになっていてすごーく粋につかわれていて1962年の日本映画とは思えないほど!60年代のファッションも生活様式も一々楽しいし、ゴーゴー踊る姉弟を背景に流れる能楽囃子ってのもマジ面白いので、「下女」「パラサイト」と合わせて!

 【映画.comより】
アパートが立ち並ぶ郊外の団地、前田家はその四階の一角を占めている。前田時造は元海軍中佐、戦後どん底の生活を経験した彼は自分の殻にとじこもり、子供たちを踊らせるあやつり師になった。息子の実には芸能プロの使い込みをやらせ、娘の友子は小説家吉沢の二号である。その友子が別れ話をもって帰って来た。友子を追って現れた吉沢にまだ友子への未練があるとみると、極力恐縮したふりをする時造夫婦だった。実は会社の会計係三谷幸枝と関係があった。その幸枝が、念願の旅館が開業の運びになったからこの辺で別れたいと言うのである。子供を抱え夫に死なれた彼女にとって唯一の道は思いきり体を使って生きるほかなかった。…以下略


\ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY/
こんな時こそスカッと楽しい!ハーレイ・クインとにかくキュートで大好き。ファッションもインテリアも超絶好みなので、とりあえずクリアファイルセットとバッグチャームあっさり購入w。おバカキャラっぽいし、裏切るけれど実は人情味厚く、精神科医としての知識もある。ジョーカーの彼女というラベルがはがれてからのハーレイが求めるのがまずは友達っていうのもいい。今回長女が大好きな声優花澤香菜さんが吹き替えしているカサンドラ・ケイン(少女)との友情の成立も、まどろっこしくなくカウチポテトで子ども向け番組見ているうちに湧いちゃうっていうのが、女性同士の絆を上手く描写していて好きなシーン。警察に乗り込むシーンも一々爆炎がレインボーカラーだったりして楽しいし、拳銃や凶器ではなく素手、体を張っていて気持ちいい。さすがトーニャはローラースケートも操れるぜ! 

【映画.comより】
「スーサイド・スクワッド」に登場して世界的に人気を集めたマーゴット・ロビー演じるハーレイ・クインが主役のアクション。悪のカリスマ=ジョーカーと別れ、すべての束縛から解放されて覚醒したハーレイ・クイン。モラルのない天真爛漫な暴れっぷりで街中の悪党たちの恨みを買う彼女は、謎のダイヤを盗んだ少女カサンドラをめぐって、残忍でサイコな敵ブラックマスクと対立。その容赦のない戦いに向け、ハーレイはクセ者だらけの新たな最凶チームを結成する。マーゴット・ロビーが自身の当たり役となったハーレイ・クインに再び扮し、敵役となるブラックマスクをユアン・マクレガーが演じた。監督は、初長編作「Dead Pigs」がサンダンス映画祭で注目された新鋭女性監督キャシー・ヤン。


\ナイチンゲール/
 「復讐で心は癒されない」…ちょうどこの前に観た元精神科医ハーレイ・クインの言葉がささっていたのに復讐ムービー観ちゃったよ。夫の目の前でレイプされ、さらに夫と子ども(赤ちゃん)を殺される…もう完全なる悪な相手(味方も1人ずつ失っていく近年稀にみる悪役っぷり)…でも本当に復讐では癒されないし、失った命も戻ってこない。ああ、むご過ぎる。黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手が旅を続ける中で友情を深める『グリーンブック』と同じ構造なのに、本当に辛過ぎる。…けれど目を背けてはいけない史実。

【映画.comより】
イギリス植民地時代のオーストラリアを舞台に、夫と子どもの命を将校たちに奪われた女囚の復讐の旅を描き、2018年・第75回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で審査員特別賞ほか計2部門を受賞したバイオレンススリラー。19世紀のオーストラリア・タスマニア地方。盗みを働いたことから囚人となったアイルランド人のクレアは、一帯を支配するイギリス軍将校ホーキンスに囲われ、刑期を終えても釈放されることなく、拘束されていた。そのことに不満を抱いたクレアの夫エイデンにホーキンスは逆上し、仲間たちとともにクレアをレイプし、さらに彼女の目の前でエイデンと子どもを殺害してしまう。愛する者と尊厳を奪ったホーキンスへの復讐のため、クレアは先住民アボリジニのビリーに道案内を依頼し、将校らを追跡する旅に出る。主人公クレア役はドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のアイスリング・フランシオシ、ホーキンス役は「あと1センチの恋」のサム・クラフリン。ビリーを演じたオーストラリア出身のバイカリ・ガナンバルが、ベネチア映画祭でマルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を受賞。監督は「ババドック 暗闇の魔物」のジェニファー・ケント。


\妻は告白する/
 若尾文子の狂気と可憐さが両立爆発~。彩子自体が狂気を発しているんだけれど、結局狂わされるのは夫であり幸田…男たち。正義を振りかざすほどに見くびられる。正義ってなんだろうね…しみじみ考えちゃった。っていうのは抜きにして、あやや魅力的!旧作では映画.comがストーリー全開なんで、Wikipediaからの情報で。

【Wikipediaより】
滝川彩子は、夫の亮吉と若い幸田と登山中に遭難し、夫のザイルを切って死に追いやった。滝川夫婦は不幸な結婚であり、彩子は幸田に好意を寄せていた。彩子がザイルを切ったのはやむを得ない措置だったのかそれとも故意か、裁判である判決が下されるが、意外な結末が訪れる。


\ミッドサマー ディレクターズカット版/
 やっぱり好きだわ、ヘレディタリーより!前回通常版を観た時は家族を失うダニーの衝撃が母の喪失と重なってそこばかりフォーカスしていたようで細かいところ吹っ飛んでいたんだけれど^^;もちろん喪失感ですごく引き込まれたのは事実なんだけれど、ディレクターズカット版でクリスチャン(彼氏)のめんどくさそうな対応がより明確で倦怠期のカップルたちの行方ということで更に面白かった。

【映画.comより】
長編初監督作「ヘレディタリー 継承」で高い評価と注目を集めたアリ・アスター監督の第2作で、スウェーデンの奥地を舞台に描いた異色スリラー「ミッドサマー」のディレクターズカット版。オリジナルの劇場公開版ではカットされた未公開シーンを追加し、上映時間は2時間50分に。日本における映倫区分はR18+(18歳以上が鑑賞可)となった。不慮の事故で家族を失ったダニーは、大学で民俗学を研究する恋人や友人とともに、スウェーデンの奥地の村で開催される「90年に一度の祝祭」に参加するため、現地を訪れる。太陽が沈むことがないその村には美しい花々が咲き、やさしい住人たちが陽気に歌い踊る、楽園のような場所だった。しかし、そんな村にやがて不穏な空気が漂い始め……。ダニー役は「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」でアカデミー助演女優賞にノミネートされたフローレンス・ピュー。

\人間の時間/
 相変わらずの奇才キム・ギドクっぷりだけれど、もう理解不能。耐性強い方だけど鬼畜っぷり…もういいや。そんなにすぐ悪阻こねーよとか、妊娠した途端になんでたやすく腹触ってくる・怒!?とかそこら辺だけ職業柄ツッコんでおく。。気分悪くなってしまったわー(TT)

【映画.comより】
「嘆きのピエタ」「メビウス」などで知られる韓国の鬼才キム・ギドクによるハードファンタジー。恋人とともに旅行を楽しむ女性、有名な議員とその息子、そして謎の老人と、さまざまな人びとを乗せ、船は出航する。かつては軍艦でありながら退役後はクルーズ船となったその船が大海原へと出た頃、開放的になった乗客たちは酒、ドラック、セックスと、さまざまな顔を見せていった。狂乱の後、疲れ果てて眠りについた彼らが目を覚ますと、船は霧に包まれた未知の空間に突入していた。何が起こったのか理解できない現実を前に呆然とする人びと。やがて乗客たちは生き残りをかけた悲劇的な事件を次々と起こしていく。主人公イヴ役を藤井美菜、アダム役をチャン・グンソク、イヴの彼氏役をオダギリジョーが演じるほか、アン・ソンギ、イ・ソンジェらが顔をそろえる。2019年ゆうばり国際ファンタスティック映画祭では「人間、空間、時間、そして人間(仮題)」のタイトルで上映

\最高殊勲夫人/
 あややこと若尾文子のキュートさ炸裂、大好き。昭和の女性たちは抑制されていたイメージあるけれど、したたかに生きる道を模索していたし、なによりあやや演じる杏子(三女)は「働いて、自分の能力活かしたい」とか女性同士がマウンティングしているようで助け合っているのも嬉しい。あややと三郎の告白シーンも胸きゅんもの!

【Amazon商品説明より】三原家の兄弟と野々宮家の姉妹は、それぞれ長男と長女、次男と次女が結婚していた。残るは三男・三郎(川口浩)と三女・杏子(若尾文子)を結び付けるのみ。若いふたりはそんな周囲の思惑に反発し、お互い恋人がいる事を宣言してしまうが、実は杏子にはまだ恋人はいなかった…。


\銀座っ子物語/
 若尾文子の3兄弟を惑わす魅力はもちろんだけれど、コノ3兄弟がまた最高に面白い。早朝から銀座の街をランニングして帰宅後は何故か3人でくっついてシャワー浴びている(笑)。おかしいだろコノ兄弟。中村鴈治郎演じる芸者遊びが激しい父親も、なんだか憎めない!だってデレデレで深刻味がないんだもの。めぐりめぐってハッピーエンドというのも昭和映画っぽくて楽しい。何より銀座に川が流れていたり、オリンピック開幕に向けてわき立っていたり…そんな情勢を観るのも楽しい。

【Amazonより】
長男の一郎は元レスリングの選手権保持者で今はスポーツ連盟事務局の主事、次男の雄二はアメリカンフットボールの選手で紡績会社のサービスステーションに勤務、三男の修三は学生ボクシングライト級のチャンピオン。だが父親の清吉は、誰一人家業の呉服屋をつぎそうもないのに不満だった。しかし近所の評判は大変で、娘たちは三人のうち誰でもいいから結婚したいとモーションをかけのだが、三人は相手にしない。三人が三人とも絶世の美人に会って一目惚れしてしまったからだった。


\世界でいちばん貧しい大統領 愛と闘争の男、ホセ・ムヒカ/
 2014年から撮影大統領の任期を終える2015年を74分と短い作品におさめているのでギュギュっとしているけれど、未来を担う子どもへの思い(一番後悔しているのが子どもを育てていないということ、そのため私財を投げうって学校を設立したり)と美しく力強いパートナーシップと何よりマテ茶をもてなすお茶目な姿を見れて満足。日本人監督が撮影した「ムヒカ 世界でいちばん貧しい大統領から日本人へ」も時を同じくして上映予定だし、合わせて観たい。

【映画.comより】
「アンダーグラウンド」の名匠エミール・クストリッツァ監督が、南米ウルグアイの第40代大統領で、質素な暮らしぶりから「世界で最も貧しい大統領」とも称されたホセ・ムヒカを捉えたドキュメンタリー。収入の大半を貧しい人々のために寄付し、質素でありながらも心豊かな暮らしを実践してきたムヒカ。国民のより良い生活のために自己犠牲をいとわず、予想外の政策を打ち出す彼の姿に、「世界でただ1人腐敗していない政治家だ」と直感したクストリッツァ監督は、2014年から撮影を開始。大統領の任期が満了する感動の瞬間までをカメラに収めた。極貧家庭に育ち、左翼ゲリラとして権力と戦い、13年に及ぶ勾留生活を経て、大統領として国民に愛されたムヒカの波乱万丈な人生を追う。


\瘋癲老人日記/
学生時代の谷崎文学にハマっていた頃に読んでいたんだけれど、映像の力そして若尾文子何より老人督助を演じる山村聡がすごい!仏足石をかたどるためのアノ病的執念…滑稽通り越して不憫で…やがて愛おしいw!「何すんのよ。おじいちゃんのくせに生意気よ」こんなセリフを吐いて嫌味がないのは若尾文子様ぐらい。こんな時期だったけれど若尾文子映画祭たくさん楽しませていただきました。 

【Amazonより】
七十七歳の督助は、軽い脳溢血で寝たり起きたりの日日を送っているが、息子の嫁、颯子は、浴室のドアを開けて督助を誘惑する。督助は颯子の脚に魅了され、「ああ、しょうがない、じゃあ、ひざから下なら許してやる!」と言われて、彼女の足にとりすがる。やがて2人の間に奇妙な関係が生まれていく。


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