マンスリー「小中高生の母として働く」シリーズ2020年12月編。12月は長女(高3)もいよいよ受験本格体勢に入って午前授業だったり、私も10日間の入院があったりでお弁当出番は少なかったです。
受験生が2人いる中で手術&治療(最低でも5年間は続く服用)を開始するということにとまどいました。セカンドオピニオンは最終的に求めなかったのですが、担当医に手術&治療日程を提示された際に「受験生がいるので、少しだけ考える時間をください」と言えたのは、結果的によかったです。頭が真っ白になって、(私の場合)言われたままに「ハイハイ」言ってしまいかねなかったので。
受験生が2人いるということは進路面談が塾も含めて2人分あり、しかも三女&四女の個人面談もコロナの影響で12月に集中していたり…という中、なんとか調整をつけられて、12月前半にすべて済みました。なので受験後に手術を延期、その場合、結果の有効期限が3か月ということで精密検査の数々を再度実行してという案は却下しました。検査が続く中であわよくば、癌が消えてなくならないかなとか、検査間違いがあったんじゃないか…とも妄想していたんですがね。でも、ドクターの話を聞くにつれ、癌の進行よりも転移を防ぐために早く手術を受けられて結果的にはよかったです。
そんな中、子どもに癌のことをどう伝えるか!?私が通う病院はがん専門なので、「子どもに癌を伝える」ための相談員がいて、アドバイスをもらえます。とは言え、我が家は一番下の子が8歳になっていて乳幼児ではないので、「伝える」ということに迷いはなかったです。なかったけれど、相談員がいるというぐらい母親の「乳癌」というのを子どもに伝えるのはセンシティブなことなんです。
話がちょっと横道にそれますが、乳房は臓器ではないので、摘出手術後も(麻酔の影響がなく、点滴を外せば)比較的早く動くよう推奨されるし、実際に動けます。ただ内臓ではないので手術痕が外から、自分の目からもわかります。隠せるものでも、目を逸らし続けられるものでもないです。
退院までのリハビリ項目として、「傷跡を鏡越しに見る」練習も含まれていました(上から見るよりも衝撃度は大きいので)。それができないと傷跡の消毒や清潔に保つこともむずかしいからです。こうした回復までのオペレーションには感動すらおぼえました。
我が家は母(子ども達にとって祖母)が乳癌で37年前の摘出手術なので鎖骨の真下までえぐり取られていて(20年以上前は筋肉ごと取っていたそうです。このことも不安が大きく担当医に教えてもらいました)、普通の襟ぐり服でもかすかに見えているので、孫たちは知っていました。なので「乳癌になって手術はするけれど、おばあちゃんの時代とちがって、10日間で帰ってくるし、普通の洋服着られるよ」と伝えていました。
それでもやはり色々反応がありますよね。私自身は母の入院時(当時は1か月以上)の記憶がないし、弟はさらにないようでした。中3の二女は応援しながら、毎日べったりくっついて、朝活時間も「勉強するから」と言っては一緒に起きて同じ部屋で過ごしていました。
四女はわからないからこそ、色々不安があったのでしょう。赤ちゃん返りのように暴れたり、ふてくされたり色々していました。退院の日もぴったりくっついて離れず、お風呂に一緒に入りたがるのです。そもそも小学生になる前から子どもだけで入れるようになっていたのに、急にです。私はシャワーしか浴びれないし、まだまだ傷跡も自分で見るのもやっとなので、「一緒に入れないよ」と言うと大暴れして、私の机の下に潜り込んで出てこなくなりまして。
しょうがないので、放っておいて、シャワーを急いで浴びたところ、私の方を見ないよう&涙ぐみながら洗面所にこっそり入ってきて「一人でお風呂入る!」宣言。どうやら見たかったんですよね、乳房の跡を。「血が出て、かさぶたになっているけれど、痛くないよ。ママも見るの怖かったから、見なくてもいいんだよ。それでも見る?」と聞くと、こくんとうなずきます。ガーゼをはがして見せたら、うんうんとうなずいて納得(?)していました。年齢や個性によっていろいろ違うと思いますが、我が家の四女はわからない不安より、目で見て確かめたかったようです。
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