読んでみると、「思いがけない妊娠」に縁のない人なんてこの世の中にはいないんではないかと思う。実際には他人事ととらえているから、「思いがけない妊娠」をした女性たちがより一層孤立していくのだけれど。
「にんしんSOS東京」の地味で根気強い地道な活動はどんな妊婦にも(時には男性からの相談も)、そして本人のどんな選択にも寄り添い続けること。言葉にサラッと書くと簡単だけれど、「夫婦なんだから合意してセックスしたんじゃないの?」「嫌ならなんで逃げなかったの?」と正論をふりかざしてしまう。正論では世の中はまかり通らないし、そんな言動がより一層「思いがけない妊娠」をした女性を窮地に追い込んでしまう。ああ、私自身もまだまだだと思わされます。
ぜひぜひたくさんの人に読んでほしい。「思いがけない妊娠」をする可能性のある女性はもちろんなんだけれど、男性とくにこれから父になる可能性もある男子中高生に読んでほしいなと感じました。「日本の性教育をなんとかせねば!」という動きは出てきていますが、本書がその一助になると思います。途中に挟まれるコラムのデータも必読です。
ちょうど最近セカンドシーズンが始まったドラマ『コウノドリ』をネットカフェで見て自分と同じと感じて「にんしんSOS東京」を探し当てた妊婦さんのエピソードも載っています。やっぱりTVってどこにでも届くんだなーーーー!そしてドラマの力の大きさも感じています。…というわけで、私も両親学級では必ず『コウノドリ』漫画とドラマ激推ししていますw!ちなみに私が一番呼んでほしいのは8巻。→『実母による0歳児の虐待を減らすために、男性ができること』過去ブログでご紹介しています。最新20巻(そしてドラマでも)妊婦の自殺についての話が。
…話は逸れましたが、ぜひ読んでいただきたいので、『漂流女子』の目次を引用します。
内容紹介
誰にも言えない妊娠を相談する窓口にんしんSOS東京。
そこに寄せられるSOSは、ほとんどが若年妊婦からだ。
虐待を受けた者、風俗から抜け出せない者、SNSで出会いを求める者。
孤独な若者が抱える現代社会の闇を浮き彫りにする。
【第1章】 居場所を探し続けて
――10代で2回妊娠した少女――
●妊娠を確信していた少女
●膨らむ謎
●彼には「新しい彼女」
●実家には居場所がない
●大人たちへの不信感
●キーパーソンは『お母さん』
●DVによる妊娠の可能性
●気づいていた母
●対面
●中絶、その後
●「この子が使える支援は何もない」
●少女が待ち続けた強さ
●見つけた居場所
【第2章】 相手は「SNSで出会った大人」
●電話の向こうで泣きじゃくる声
●「何人か候補がいます」
●父親は3人のうち誰か?
●1人で男性と交渉する少女
●子どもとの出会いを求める「普通の男性」たち
●母親から向けられた包丁
●家にいるのに緊張する
●「殺されていもいいと思ってる」
●「生きたい」という気持ちに引き寄せられて
【第3章】 性風俗業の女性たちの決断
――父親が誰でも「私の子」――
●「こういう仕事だから仕方ない」?
●住んでいる場所はネットカフェ
●母親からの暴力のあとに
●ボロボロになった生活保護の受給券
●スマホが心のよりどころ
●彼女の本当の笑顔のために
●父親候補は20人以上
●すべてを受け入れた家族
●たとえ父親が誰でも
●シングルマザーという決断
【第4章】 「誰にも言わず、1人で赤ちゃんを産みました」
●大型連休直前、緊急のSOS
●警察は対応できない
●時計もテレビもない部屋での出産
●孤立の中でのひたむきな育児
●細いつながりの糸を切らさないために
●切なる願いを込めた一通のメール
●「ここに赤ちゃんがいたなんて」
【第5章】 既婚者との子を産むということ
●いつかは母になりたいと思っていた
●「産みたいという気持ちは言ってはいけない」
●自分たちの幸せは自分たちで決める
【第6章】 結婚したい女性、したくない男性
――「産まない選択」にある背景――
●「子どもは産んでほしい。でも籍は入れない」
●浮かび上がるパートナーへの違和感
●話し合うことができないもどかしさ
●3回キャンセルした中絶妊娠
●もしかしてモラハラ?
●妊娠をきっかけに、自分らしく生きる
【第7章】 中絶、心はどうなるか?
●中絶後の心の症状
●「芸能人の妊娠報道」さえつらい
●何気ない一言が誰かを傷つけている
【第8章】 産んでも育てられない社会
●子どもは社会が育てる
●シングルマザーか、特別養子縁組か
●ワーキングプアが多い日本のひとり親世帯
●出産を責める人たち
●「産んでしまえば何とかなる」?
【第9章】浮かび上がる日本の課題
1.既婚者も産めない
2.正しい性の知識の欠如
●男性からの相談も
●性における社会全体の課題
3.産婦人科受信のハードルの高さ
4.妊娠しながら学業を続けることの難しさ
●両方の選択ができない日本
5.未成年であるがゆえの難しさ
6.生物学的な産みどきと社会的な産みどきの差
7.レイプでの妊娠について
8.つながることの難しさをどう乗り越えるか
●1本の電話に込められた勇気
【コラム】
●児童虐待の相談件数は年間10万件
●未成年の中絶
●既婚者の5分の1がDV経験あり
●SNSの闇
●深刻なシングルマザーの貧困
●特定妊婦とは
●「婚外子」、少ない日本
●本人も気づきにくい「モラハラ」
●中絶とPASS
●いろいろな家族のかたち
そこに寄せられるSOSは、ほとんどが若年妊婦からだ。
虐待を受けた者、風俗から抜け出せない者、SNSで出会いを求める者。
孤独な若者が抱える現代社会の闇を浮き彫りにする。
【第1章】 居場所を探し続けて
――10代で2回妊娠した少女――
●妊娠を確信していた少女
●膨らむ謎
●彼には「新しい彼女」
●実家には居場所がない
●大人たちへの不信感
●キーパーソンは『お母さん』
●DVによる妊娠の可能性
●気づいていた母
●対面
●中絶、その後
●「この子が使える支援は何もない」
●少女が待ち続けた強さ
●見つけた居場所
【第2章】 相手は「SNSで出会った大人」
●電話の向こうで泣きじゃくる声
●「何人か候補がいます」
●父親は3人のうち誰か?
●1人で男性と交渉する少女
●子どもとの出会いを求める「普通の男性」たち
●母親から向けられた包丁
●家にいるのに緊張する
●「殺されていもいいと思ってる」
●「生きたい」という気持ちに引き寄せられて
【第3章】 性風俗業の女性たちの決断
――父親が誰でも「私の子」――
●「こういう仕事だから仕方ない」?
●住んでいる場所はネットカフェ
●母親からの暴力のあとに
●ボロボロになった生活保護の受給券
●スマホが心のよりどころ
●彼女の本当の笑顔のために
●父親候補は20人以上
●すべてを受け入れた家族
●たとえ父親が誰でも
●シングルマザーという決断
【第4章】 「誰にも言わず、1人で赤ちゃんを産みました」
●大型連休直前、緊急のSOS
●警察は対応できない
●時計もテレビもない部屋での出産
●孤立の中でのひたむきな育児
●細いつながりの糸を切らさないために
●切なる願いを込めた一通のメール
●「ここに赤ちゃんがいたなんて」
【第5章】 既婚者との子を産むということ
●いつかは母になりたいと思っていた
●「産みたいという気持ちは言ってはいけない」
●自分たちの幸せは自分たちで決める
【第6章】 結婚したい女性、したくない男性
――「産まない選択」にある背景――
●「子どもは産んでほしい。でも籍は入れない」
●浮かび上がるパートナーへの違和感
●話し合うことができないもどかしさ
●3回キャンセルした中絶妊娠
●もしかしてモラハラ?
●妊娠をきっかけに、自分らしく生きる
【第7章】 中絶、心はどうなるか?
●中絶後の心の症状
●「芸能人の妊娠報道」さえつらい
●何気ない一言が誰かを傷つけている
【第8章】 産んでも育てられない社会
●子どもは社会が育てる
●シングルマザーか、特別養子縁組か
●ワーキングプアが多い日本のひとり親世帯
●出産を責める人たち
●「産んでしまえば何とかなる」?
【第9章】浮かび上がる日本の課題
1.既婚者も産めない
2.正しい性の知識の欠如
●男性からの相談も
●性における社会全体の課題
3.産婦人科受信のハードルの高さ
4.妊娠しながら学業を続けることの難しさ
●両方の選択ができない日本
5.未成年であるがゆえの難しさ
6.生物学的な産みどきと社会的な産みどきの差
7.レイプでの妊娠について
8.つながることの難しさをどう乗り越えるか
●1本の電話に込められた勇気
【コラム】
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●既婚者の5分の1がDV経験あり
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●いろいろな家族のかたち
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【11月コース】1,8,15,22(水)10:00-12:00 定員です。(2017/04/26以降)
【12月コース】休講
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【10月コース】9/28,10/5,12,19日(木)10:00-12:00 定員です。(2017/03/23以降)
【11月コース】10/26,11/2,9,16日(木)10:00-12:00 定員です。(2017/04/20以降)
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【10月コース】6,13,20,27日(金)10:00-12:00 定員です。(2017/03/31以降)
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